式辞を読む昌子先生の言葉に、卒業生をはじめ、列席の父兄や来賓は、魅せられたように聞き入っていたという。
檜舞台の板についた名優の姿であったと伝えられている。
新築の校舎では、四教室を全て開放して、展覧会が催され、一年間の労作をかけならべた会場は、絢爛目を奪うばかりであった。
こうして、第一回卒業生二十二名が巣立っていった。

文献:「香川昌子伝」より引用

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