よもつひらさか、ちまつりのやかた
黄泉津比良坂、血祭りの館

出版 徳間書店【徳間ノベルス】
発行 1998.11
価格 1000円+税  新書判 348ページ
ISBN4ー19ー850432ー6
 野生の獣や魍魎なら、まだしも、到底、人など通いそうもない寂しい山の頂きに、擬洋館風の壮大な館があった。奇怪な館には天主家といわれる一族と灰色の服を着た大勢の召し使いが暮していた。莫大な財産を持ち血族婚を繰り返し、密閉性と秘密性の高い一族に犯罪の温床が作り出されたのは故なしとしない。
 館のある敷地は神岡の聖地であり、庭には『千曵岩』といわれる千人でひいてやっと動く大岩があった。この岩が動くとき地獄の蓋が開き鬼が這い出してくるという恐ろしい伝説があった。
 そして、今、岩が動き……。
(新書判折り返しより)

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